富士高校で次に取り組んだのは、校内ビデオ講習です。
当時の都立高校は、どこも授業のみで、補講や補習などはあまりありませんでした(試験前は除く)。私はともかく生徒と話すのが大好きで、いろいろ話していると、学校でもう少し勉強ができると嬉しいという話を聞きました。そこで、どうしたらいいのか考えました。先生方には迷惑をかけず、生徒の希望に沿うには?
その時、学校に来ていた代々木ゼミナールの担当者の顔が頭に浮かびました。お金があまりかからず、補修・補講ができるいい方法はないかと相談したところ、代ゼミが高校生向けに作ったビデオがあると紹介されました。すぐに、代ゼミ担当者と二人で、「放課後ビデオ講座」と銘打った、講座の実施形態や料金設定を構築し、開始しました。
当時としてはこれも画期的な取り組みだったと思います。地道な取り組みでしたが、後に、担当教諭も決められ、継続していきます。当時の代ゼミの担当者とは、引退した今も連絡を取り合っています。
皆さんの中には、こんなに好き勝手にやれるものかと思われる方もいるかもしれませんが、富士高校の校長先生は本当に器量の大きな方で、間違っていれば、ストップがかかりますし、そうでなければ自由にやらせてくれました。この点も学んだことの一つです。