注)本稿は筆者の私見に基づくもので、所属する組織や団体の意見を記載したものではありません

 

私立大学の立場が弱いと書かれている。

大規模私大は定員の1.1倍未満、中規模私大は1.2倍未満に入学者を抑制しなければ補助金がカットされるため、定員管理による統制だという主旨だ。

私が関係している私大は都心にある大規模大学だから1.1倍未満にしなければならない。学生が複数の大学に合格した場合に自分の大学に入学してくれるかどうかは正直、「賭け」になる。

オーバーしたら責任問題だから、歩留まりを見越して多めに取っておくことは難しい。ここ最近の私大入試が難しくなったと言われるのは、その影響があるらしい。入学者の選抜を絞っているからだ。

受験生は確実に入れそうな大学を選ぶため、希望順位を落として受験するようになる。失礼な言い方だが、下に見られていた大学は入学者が増えているようだ。これが全国に波及すれば、文科省の施策はある程度目的を達成したことになる。

この記事が問題としていたのは、役所の権限が大きくなりすぎると役所との癒着が生じる可能性が高まるということで、それはその通りである。

他方で、地方(関東、関西などの大都市でないという意味)の私大でも独自の取り組みにより注目される大学もあるし、何とか補助金に頼らずに学校を運営できないだろうか。少なくとも依存度を下げたい。外国並みに補助金を増やすことは歓迎すべきことであるが、大学も収入拡大や経営の効率化により自立する視点がこれからは必要だ。